小児科に従事するナースは、子どもと上手くコミュニケーションを取るスキルが不可欠となる。
一般的に小児科では、新生児から15歳までと幅広い子どもと接することになる。
まだ子どもが小さい場合、まだ言葉をきちんと使えないことが多い。
よって、言葉での意思疎通が困難となるため、子どもの表情といった非言語的なサインを注意深く観察する必要が出てくる。
もし、子どもに言語能力が備わっていたとしても、それを言葉で伝えるスキルを持ち合わせていないケースもある。
そのため、適切な形で質問し、必要な情報を引き出すサポートを行わなければならない。
このとき、病気のことを話したがらない子どももいるため、寄り添いながら丁寧に話しかけることが重要となる。
円滑な情報交換が可能な大人の患者とのコミュニケーションとは大きく異なっており、現場で習得すべき部分といえる。
また、子どもの行動は大人には予想不可能であり、突拍子もないことをする可能性もある。
そのため、子どもならではの事故を予測する意識を持つことも大切だ。
常に子どもの視点で物事を考えることは、まさに小児科のナースの使命といえるだろう。
なお、小児科のナースは子どもへのケアのみならず、保護者に対するサポートも求められる。
例えば、地方自治体が実施している育児支援の制度等は学んでおきたいポイントだ。
医療のみならず、暮らしの面でも保護者を支える在り方こそ、理想的なサポートといえるだろう。