不安軽減に有効なプレパレーションとは

小児科の現場で、子どもたちが治療や検査に対して抱く恐怖心は計り知れないものだ。
何も知らされないまま処置室へ連れて行かれて痛い思いをすれば、子どもにとって深いトラウマになるかもしれない。

そこでぜひ取り入れてほしいのが、子どもに事前に適切な説明を行い、納得して治療に臨めるようサポートをするプレパレーションである。
これは単なる説明ではなく、これから自分の身に何が起こるのかを理解させ、安心感を与えるための大切な心の準備のプロセスといえる。

具体的なやり方を考える際、子どもの発達段階に合わせた工夫が求められる。
言葉だけで説明するのではなく、絵本を使ってストーリー仕立てで検査の流れを見せたり、治療に使う道具を実際に触らせたりすることが有効だ。

また、人形を使ってシミュレーションを行う方法もある。
人形を患者に見立て、「今からもしもしするよ」「チクッとするよ」と動作を見せることで、子どもは客観的に状況を把握できるようになる。
自分の身に起こることを具体的にイメージできれば、未知の恐怖は乗り越えられる課題へと変わっていくだろう。

このプレパレーションは、処置をスムーズに進めるためだけのものではない。
子ども自身が自分の力で頑張れたという自覚を呼び起こすものでもある。
ぜひ治療後には、「よく頑張ったね」と声掛けをしてほしい。
それが自信になれば、その子どもはその後、病院や治療との向き合い方が変わってくるだろう。
それは、医療者自身にとってもメリットになる。